4月1日、新年度の幕開け。
エイプリルフールというかつては無邪気な悪戯や手の込んだジョークが楽しまれた風習も今や生成AIによるそれっぽいネタ画像に埋め尽くされている。
数年前まで企業が総力を挙げて数ヶ月前から仕込んでいたような狂気じみた情熱は影を潜めボタン一つで生成されたフェイクが無機質にタイムラインを流れていく。バレンタインのように経済を回すわけでもなくただ情報のノイズを増やすだけ。この風習は現代のスピード感の中でもう役目を終えた儀式なのかもしれない。
そんな嘘が飛び交う喧騒の傍らで一つの真実と向き合っている。
体重記録を始めてちょうど1年。スマートフォンの画面に並ぶ365日分の軌跡は嘘偽りのない生存記録だ。
結果は皮肉にも行ってこい。一度は絞り込んだ数値が重力に引かれるように元の場所へ戻ってしまった。リバウンドという現実はジョークであってほしかったが体組成計の数字は残酷なまでに正直だった。
ただ絶望だけではない。体重こそ戻ったが体脂肪率は1年前より確実に減っている。この1年間バーベルを持ち上げプロテインを飲み脚がガクガクになるまで追い込んできた結果、脂肪の代わりに筋肉が居座り始めたということだろう。
体重計の針は同じ位置を指していてもその中身はもう違う。肉体の密度は1年前の自分とは別物になっている。そう思わなければやっていられないのもまた事実。
新年度また新しい1年が始まる。嘘がまかり通る今日をやり過ごせば明日からはまたごまかしの効かない物理的な重みとの対話が始まる。リバウンドを超回復の準備期間とでも強引に言い換えながら体脂肪率をさらに削っていく。
これからの1年も一歩ずつ確実に。がんばっていく。
軽口のようでいて今のところこれがいちばん本音に近い。