芸人がオンラインカジノで事情聴取を受け、謹慎になった。これは当然の処分だろう。法に触れた以上、厳しく対処されるのは避けられないし業界全体への影響を考えれば、軽く済ませるわけにはいかない。
問題は、その後の芸人たちの反応だ。
謹慎中の芸人の「キャッチフレーズ」を他の芸人がネタにしている。ファン向けのサービスなのかもしれないが、正直、違和感がある。謹慎というのは、本人が自分の過ちを見つめ直し、世間もそれを受け止めるための時間のはずだ。そう考えると謹慎中の芸人のネタを他人が使うのは軽率に思えてしまう。
特に法律に触れるタイプの謹慎に対しては厳しい目で見たい。
もちろん、業界の仲間意識や「愛」があるのはわかる。しかし、謹慎の本来の意味を考えればこういう時こそ静かにしているのが筋ではないだろうか。謹慎は本人のためにするものでもあり世間のためにするものでもある。周囲の人間もその意味をしっかりと受け止めるべきだ。
謹慎とは「一定期間を経て復帰するための過程」でもある。だからこそ、その期間はただの「お休み」ではなく、反省と再出発のための時間でなければならない。もし周囲が謹慎を軽く扱うような態度を取れば、それは本人のためにもならない。
芸人の世界が特殊なのは理解できる。でも、「謹慎」とは本来、もっと重いもののはずだ。その意味を忘れてしまえば、処分自体が形骸化してしまう。
謹慎の意味を、もう一度しっかりと考えるべきだと思う。
法に触れないのに謹慎してるパターンはその限りじゃないけどね。不倫とかはどーでもいいし。