去年からNISAを始めた人は、おそらくまだ「積み立て投資の本当の強さ」を実感していない。というのも、2024年の相場は基本的に右肩上がりで、負けた人がほぼいなかったからだ。確かに1~2回ほど暴落があったものの、その瞬間に適切に買い増しできたかというと、かなり怪しい。
だからこそ「積み立てはいいぞ!」と軽々しく言ってしまうと、痛い目を見る可能性がある。特にこれから始めようとしている人が「去年と同じように順調に資産が増える」と思っているなら、それは甘い。積み立て投資の本当の強さが発揮されるのは、株価が低迷し、3年ほど横ばいか下落が続いたときだ。
長期的に見れば「安い時期にたくさん買えていた」という恩恵 が得られるのが積み立て投資の本質。だからこそ、短期の上昇だけを見て「これは儲かる!」と判断するのは危険だ。NISAを始めようと思っているなら、「去年と同じような相場が続く」という前提を捨てるべきだろう。
20年間積み立てるつもりなら、過去20年分のチャートを見ておくことが絶対。そして購入するならオルカンかS&P500で問題ない。
最後に評価額は絶対に見ないこと。 これは有用なアドバイスだと思う。上がった下がったで一喜一憂してしまうと、積み立ての強さを活かせなくなるからだ。
NISAは、短期の利益ではなく「長期でどう資産を育てるか」 がポイント。その本質を理解していれば、どんな相場でもブレずに続けられるはずだ。