ゴールデンウィーク真っ只中だというのに、私の左膝が少しばかり主張を始めている。
数日前、4月最後の祝日に「休日だし、いつもより頑張ろう」と意気込んでランニングの距離を伸ばしたのが原因らしい。翌朝、ベッドから起き上がろうと膝を曲げた瞬間に走った、あの鈍い痛み。連休の始まり(休みではないが)に水を差されたようで、少しだけ気が滅入った。
すぐに近所のドラッグストアで膝サポーターを購入。締め付けられる安心感で痛みは多少和らいだものの問題はこれからどうするかだ。いつものトレーニングルーティン、特に脚のメニューは続けられるのか? いや、ここで無理をすれば、もっと長引くことになるかもしれない。
ふと、数年前の嫌な記憶がよみがえる。大した怪我ではなかったのに中途半端な対処のせいで長引き、気づけばトレーニングへの意欲そのものが削がれていた。あの無力感と後悔。「同じ轍は踏むまい」。これは過去の自分からの明確な警告だった。
だから今回膝に負担のかかるトレーニングを一時的に中止するという決断には、不思議と悔しさよりも「これは英断だ」という納得感の方が大きかった。
とはいえ、完全に休むのも違う気がする。できることはないか? そう思って頼ったのが最近何かと頼りにしている生成AI。
「左膝を痛めたので、ランニングとスクワット系の脚トレは中止したい。でも上半身と体幹の強度は維持しつつ、膝に負担の少ない脚トレを取り入れたい。代替メニュー案をいくつか提案してほしい」
まるで専属トレーナーに相談するように、状況を打ち込んでみた。
AIはすぐに選択肢をいくつか提示してくれた。カーフレイズなど、膝への負担が少ない種目もあるし上半身と体幹のメニューは通常通り続けられそうだ。AIの提案を参考にしつつ最終的なメニューは自分で組み立てる。「相談相手はいるけれど、決めるのは自分」というこの距離感が今の自分には心地良い。
早速、その調整メニューで軽く汗を流してみた。もちろんいつもの脚トレのような達成感とは違う。けれど「今できること」に集中すると、気分は思ったよりずっと前向きだった。
過去の教訓というアナログな知恵と生成AIというデジタルなツール。
そして、それらを組み合わせて「今の自分にとって最善」を選ぶ判断力。
予期せぬアクシデントにも、数年前よりずっと冷静に建設的に向き合えている気がする。
膝の痛みはまだ少し残っている。
でも、あの時のような焦りはない。今はむしろ、「賢明な選択ができた」という静かな手応えを感じている。この膝と少し対話しながら、残りのゴールデンウィークを過ごしていこうと思う。