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情報の寄生虫【25/9/17】

イベルメクチンっていう薬についてふと考えていた。
こいつがたどった運命って本当に皮肉で面白いというか悲しいというかなんとも言えない気持ちになる。

 

もともとは日本の北里大学とアメリカの会社が開発した正真正銘のすごい薬なんだよ。
アフリカとか中南米で流行っていた失明に至るようなヤバい寄生虫の病気をほぼ根絶やしにした。その功績で開発した人はノーベル賞までもらってる。人類の歴史にとんでもない貢献をした立派な功労者。

 

ところが新型コロナウイルスの登場でこの薬の運命は一変する。
試験管レベルで「もしかしたらコロナに効くかも?」みたいなほんの断片的なデータがなぜかネットの世界で勝手に独り歩きしてやがて「政府や製薬会社がその効果を隠している奇跡の薬」っていう壮大な陰謀論の主役に祭り上げられた。

 

寄生虫を相手に連戦連勝してきた偉大な薬が今度はインターネットという温床でうごめく「情報の寄生虫(陰謀論)」にうまいこと利用されてしまったわけ。

 

結果はまあみんな知っての通り。
まともな臨床試験じゃ結局効果は全く確認されなかった。WHOも日本の厚労省も「んなもん推奨しねえよ」の一言で公式にはこの話は幕引き。

 

でも一度陰謀論を信じ込んでしまった人たちの頭の中ではイベルメクチンは今もなお真実の特効薬としてキラキラと輝き続けている。

 

結局イベルメクチンは人間の体の中にいる本物の寄生虫は駆除できたけど人間の思考に取り憑いた「幻想」っていうもっと厄介な寄生虫までは駆除できなかったってこと。

 

これ以上ないくらい皮肉な話だ。