日記を毎日投稿するようにしてからちょうど一年が経ったらしい。ざっと読み返してみるまでもなく分かっていることがある。僕の日記には不満が多い。圧倒的。「暑い」とか「寒い」とか。 本当に取るに足らない小さなストレスばかりを延々と書き連ねている。
もともとは、日々の生活の中で澱のように溜まっていくこういう地味なストレスを外に吐き出して発散するために日記を書き始めたはずだった。でも皮肉なことに日記を書くという行為はそのぼんやりとした不快感を「言葉」という明確な形にして定着させる作業でもあった。
発散して消えてなくなるはずだったストレスは言語化されることで質量を持ちまるで泥団子のように固まって僕の足元にゴロゴロと転がっている。一年間でもう360個近く。 綺麗に並べられた不満と愚痴の泥団子たち。これらはいつになったら風化して土に還ってくれるんだろうか? それとも書き続ける限り僕は自分の後ろにこの泥団子の道を延々と作り続けていくことになるんだろうか?
まあどうでもいいか。泥団子だろうが何だろうがそれが生きた軌跡であることには変わりない。それにこうして形にして外に出しておかないと腹の中で腐ってもっと厄介な毒になっていたかもしれない。
さてそんなことを考えているうちに12月だ。早い。早すぎる。カレンダーの最後の一枚をめくりながらまた今年もあっという間に終わっていくんだなと実感する。寒さも本格的になるし、世間はこれからクリスマス年末だと浮かれ出す。そんな喧騒を横目にまた明日もきっと何かしらの不満を見つけてせっせと新しい泥団子をこねる。
それが日常であり精神安定のための儀式なんだから仕方ない。残り一ヶ月。風化しない泥団子を抱えて淡々と生きていこうと思う。