金曜日は映画好きにとって特別な日。新作の公開初日というだけで朝からソワソワしてしまう。このワクワク感はいくつになっても色褪せない。今夜観に行くのは韓国映画の『悪魔祓い株式会社』。タイトルからしてちょっと怪しげなB級感を漂わせつつも、韓国映画特有の容赦ない展開とエンタメとしての高いクオリティを期待してしまう。この日記が公開されている頃ちょうど劇場の暗闇の中でポップコーン片手にスクリーンを見上げている。レイトショーの独特の空気感が映画への没入感をさらに高めてくれると思う。
もう12月も半ばということで今年の映画体験を振り返ってみると2025年は本当に「大当たり」と「大外れ」の差が激しい極端な年だったように思う。豊作だったのは間違いない。『国宝』の圧倒的迫力『鬼滅の刃』や『チェンソーマン』のアニメ勢の底力安定にして最強の『ドラえもん』そしてスリリングな展開が話題を呼んだ『爆弾』。どれもチケット代以上の価値があったし映画館で観てよかったと心から思える作品ばかりだった。先週観た『ズートピア2』も前作のハードルを軽々と超えてくる素晴らしい出来だったし満足度は非常に高い。
そして派手な大作の影に隠れがちだけど個人的に推したい名作もあった。『片思い世界』はU-NEXTでだけ配信されてるけど絶対に観てほしい。あの繊細な感情の描写と世界観の構築は今年一番だったかもしれない。あとバチバチの心理戦が熱かった『教皇選挙(コンクラーベ)』も評価されるべき作品。
一方で、だ。名前を出すのも憚られるような「大外れ」の映画も今年はいくつかあった。 世間の評価が低いのも納得の虚無のような時間。不思議なものでこういう当たり外れの激しい年に限って後から思い返すと良かった映画の感動よりも「金と時間を返せ」と叫びたくなるようなダメ映画のインパクトの方が脳裏に焼き付いて離れなかったりする。 人間の脳は快楽よりも苦痛や衝撃を強く記憶するようにできているらしいがエンタメに関しては本当に厄介な性質だ。だからあえてここでは名前を出さない。名前を出してしまえばまたその記憶が強化されてしまうから記憶の引き出しに鍵をかけて封印しておこうと思う。
来年は『ウィキッド』の続きもあるし楽しみは尽きない。さてそろそろ時間。今夜の映画が今年の「当たり」枠に入ってくれることを祈って寒空の下劇場に向かうとする。