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駆け込み乗車【25/12/20】

久しぶりに電車に乗る機会があった。駅のホームや電車内で耳にタコができるほど流れてくる「駆け込み乗車は大変危険ですのでおやめください」というアナウンス。あれは本当に言葉通りの意味で危険。多くの人は閉まりかけのドアに挟まるとかカバンが引きずられるとかそういう「電車と自分」の関係性での危険を想像するかもしれない。でも今日改めて現場を見ていて感じたのはもっと別の対人事故としての恐ろしさだ。

 

何が一番危ないって電車に飛び込むその瞬間よりもそこに至るまでのプロセス。特に階段での猛ダッシュ。発車のベルが鳴った瞬間、階段の上から凄い勢いで駆け下りてくる連中がいる。あれはもはや人間ミサイルによる「特攻」だ。走っている当人、自分の視界が開けているしアドレナリンが出て集中しているから「自分は避けられる」「ぶつからない」と勝手に思い込んでいる。衝突への心の準備も体の準備もできている状態。

 

一方で電車を降りて階段を上がってくる乗客やホームをのんびり歩いている人はどうだ? 彼らはまさか階段の上から大人一人の質量がトップスピードで突っ込んでくるなんて微塵も思っていない。完全に無防備でリラックスしている。ここに決定的な「非対称性」がある。よく「殴った方と殴られた方どっちが痛いか」という議論があるけれど答えは明白。殴られた方が痛いに決まっている。殴る方は拳を固めて衝撃に備えているが殴られる方は不意打ちで筋肉も緩んでいる。ダメージの通り方がまるで違う。

 

駆け込み乗車の衝突事故もこれと全く同じ構造。突っ込んだ方は「おっと」とよろける程度で済むかもしれないが不意に横から特攻された方は受け身も取れずに吹き飛ばされる。階段なら転げ落ちるかもしれないしホームなら線路に転落するリスクだってある。 準備のない被害者の方が圧倒的に大怪我をする確率が高い。

 

つまり何が言いたいかというとあのアナウンスは単に「遅延防止」のためだけじゃないということ。あれは「お前が数秒を惜しんで走ることで無関係な他人を病院送りにする可能性がありますよ」という加害者にならないための警告。日本の鉄道は優秀だ。都会なら一本逃しても数分待てば次が来る。そのたった数分のために見ず知らずの他人の人生を壊しかねないギャンブルを仕掛けるのは本当にやめていただきたい。