年末の休みに入りゲームのコントローラーを握った。
プレイし始めたのは『Silent Hill f』。1960年代の日本を舞台にした和風ホラーの新作。 このシリーズ特有の精神を削ってくるような恐怖は健在だけどどこか耽美的でホラーゲームの中では「優しい方」という評判も分からなくはない。ただ生理的な嫌悪感と美しさが紙一重で同居しているあの世界観はやっぱり怖い。まだ序盤も序盤。じっくりと探索しているととても年内にクリアできる気がしない。除夜の鐘を聞きながらクリーチャーに追われる年末年始になりそう。
そういえば昨日は気分転換に映画を観た。フランス映画の『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』という作品。
強盗犯が警察から逃れるために知的障害を持つ人々のサマーキャンプに紛れ込むというあらすじ。これが思いのほか面白かった。 最初は「障害者を笑いものにするんじゃないか?」と身構えていたけれどすぐにそれが間違いだと気づいた。彼らのありのままの姿や言動をユーモアとしてフラットに描いている。「ああこういう場面で笑ってもいいんだ」というある種の許しというか新しい学びがあった気がする。腫れ物に触るような扱いではなく同じ人間として「おかしなことはおかしい」と笑い合う関係性。それがとても心地よかった。
ストーリー構成としてはハリウッド映画のような派手な「起承転結」ではなく「起承承結」といった感じで大きなドンデン返しがあるわけじゃない。淡々とでも温かく日常が積み重なっていく。でもそれが悪くない。
ただこの映画が今の日本で広く受け入れられるかというと正直難しいかもしれない。 それは日本社会が未熟だとかそういう単純な話ではなくてもっと根深い「文化」や「空気感」の違いだと思う。日本ではどうしても障害というテーマを扱うと「感動」や「重い社会派」に寄せがちでこういうカラッとした笑いに昇華させる土壌がまだ少ない気がする。知らんけどと付け加えておくけれどそんなことをふと考えさせられた。