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地方財政【26/1/10】

秋田における新サッカースタジアム建設を巡る騒動を見ているとどうしても冷ややかな視線を向けてしまう自分がいる。一言で言えば「税金でサッカー専用スタジアムを作ってもらう」という発想自体が今の時代においてあまりにも「おこがましい」のではないか、ということだ。

 

サッカーファンや関係者は「地域活性化」や「夢」を語るが納税者の視点からすればそれは極めて投資対効果の悪い「箱モノ」に見える。最大のネックは「天然芝」だ。Jリーグの規格を満たすために天然芝にすれば養生の観点から2週間に1回程度しか試合ができなくなる。市民にグラウンドとして貸し出すことも難しくなり稼働率は極端に下がる。

つまり莫大な建設費と維持費をかけて年間20試合程度しか使われない巨大施設を抱えることになるわけだ。基本的には赤字を垂れ流すだけの負債。それを「文化」という言葉で正当化し税金での補填を当然とする姿勢には無理がある。もし本気で専用スタジアムが欲しいならファンがチケット代に20000円払ってでも毎試合満員にし維持費まで含めて自分たちで負担する覚悟を示すべきだ。それができないなら公金に頼るべきではない。

 

そもそもJリーグのシステム自体が地方自治体の公共事業と相性が悪すぎる。昇格があれば降格もある。どんなに立派なスタジアムを作ってもチームが弱くなれば客足は遠のく。あの浦和レッズですらもしJFLまで落ちれば現在の集客力を維持するのは不可能だろう。そんな不安定なエンタメビジネスに数十年単位の借金となるインフラ投資を強いるのはあまりにリスクが高すぎる。資金力のある大都市のチームならともかく人口減少と過疎化が進む地方都市に「全チーム底上げ」を求めるのは物理的にも人的資本的にも限界がきている。

 

SNSを見ればサッカーファンたちが自治体や反対派に対して攻撃的な言葉を投げつけている。「理解がない」「田舎はこれだから」と暴れるその姿を見るにつけ彼らの言う「地域愛」の胡散臭さを感じてしまう。

作って終わりじゃない。維持費こそが重荷になるという現実を彼らは意図的に見ようとしていない。妥協点はいくらでもあるはずだ。人工芝を認める専用スタジアムにこだわらない座席数を減らす。身の丈に合った経営と施設でやらなければ早晩破綻するのは目に見えている。

狭い日本でしかも人口が減り続けるこの国で欧州のようなクラブ文化をそのまま根付かせようとするのは土台無理な話なのかもしれない。

理想と現実のギャップに凍える地方財政の悲鳴が聞こえる。