正直に白状するとこの日記に「ストック」などという気の利いたものはない。
毎日が綱渡り。その日あったこと、感じたことを、締め切りに追われる漫画家のようにギリギリになって書き殴っている。誰からも「書いてくれ」と頼まれていないし更新が止まったところで世界は1ミリも困らないのになぜかネットの海に放流し続けている。
読み返せば文才の欠片もない言葉が並び時には支離滅裂な思考がそのまま冷凍保存されている。「他人様に見せられるような文章を書きたい」 当初はそんな高尚な動機があった気もするが今はもうただの習慣という惰性だけで指を動かしている。過去改変を繰り返した記憶の中で初心という幹はとっくに腐り落ちているのかもしれない。
そんな制御不能なアウトプットは食欲においても遺憾なく発揮されてしまった。先日映画を観に行った時のこと。TOHOシネマズの売店ではポップコーンにかけるバターフレーバーオイルがセルフサービスでかけ放題になっている。人が少ない時間帯だったこともあり貧乏性と背徳感に突き動かされその黄色い液体を親の仇のように大量に回しかけた。表面がひたひたになるほどの油。映画を見ている間は至福だった。濃厚な香りと塩気は脳髄を痺れさせる麻薬のようだった。
しかし代償は翌日にやってきた。お腹の調子が壊滅的。当然といえば当然の話であんな大量の酸化した油を胃腸が消化しきれるわけがない。内臓がこれ以上は無理だと悲鳴を上げ全力で異物を排出しようとしている。
これ以上書くと日記が汚物処理の報告書になってしまうので自粛するが想像を絶する不快感だ。
なら書くなという話だがこの痛みもまた生きた証としてここに記しておく。
日記も油も適量を超えて垂れ流せば後で必ず痛い目を見る。
トイレの個室より。