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睡魔、政治、そして戦争【26/1/29】

19時過ぎ。抗いようのない睡魔が襲ってきた。

今ここで寝てしまえば23時頃に目が覚めそこから朝まで眠れなくなるという絶望の夜更かしが確定する。意識が遠のきストンと深い眠りに落ちたその時枕元で携帯が鳴り響いた。慌てて通話ボタンを押すと聞こえてきたのは無機質な政党支持の自動音声調査。心の中でクソがと毒づきながらもなぜか律儀に最後まで回答してしまった。しかしその5分ほどのやり取りが終わる頃には睡魔はどこかへ消え去り脳は異常なほど冴え渡っていた。

 

この冴えた意識をどう処理するか。僕はそのまま映画館へと向かった。選んだのは『ウォーフェア 戦地最前線』。今思えばそんな状態の脳でこの映画を観てはいけなかったのだ。映画の出来が悪いのではない。むしろあまりに良すぎたのが問題だった。巨大なスクリーンと爆音の中で描かれるのはかつての戦争映画のようなドラマティックな英雄譚ではない。そこにあるのはただひたすらに冷徹で生々しい戦場のリアル。

 

視覚と聴覚を通じて暴力的なまでの映像情報が脳にダイレクトに攻撃を仕掛けてくる。 目を背けたくなるような光景。けれどそれは今この世界のどこかであるいは近い将来のどこかで起こり得る現実の断片だ。目を背けてはいけないという倫理観ともうこれ以上は見たくないという本能的な拒絶反応が自分の中で激しく衝突する。2000円近いお金を払ってなぜ自分はこんなに気持ち悪くなり打ちのめされなければならないのか。わかっていて観に行った自分が100%悪いのだがポップコーンを頬張るような娯楽としての映画鑑賞はそこには存在しなかった。

 

映画館を出た後も戦場の残響と登場人物たちの乾いた視線が脳裏に張り付いて離れない。政治調査の電話で無理やり叩き起こされた脳は今度は過剰なストレスと衝撃によって完全にシャットダウンのタイミングを見失ってしまった。結局深夜未明までベッドの中で戦慄し考え込みようやく泥のような眠りについた。

睡魔、政治、そして戦争。

僕の平穏な夜を破壊したそれらの連鎖はあまりに重く2026年の冬の夜を冷たく染め上げた。

次はもう少し穏やかな映画を観よう。そう心に誓ったものの一度焼かれた脳が元に戻るまでにはまだしばらく時間がかかりそうだ。