この日記を書いているのは投票所が閉まる少し前の時間。
更新される21時過ぎにこの国の未来を左右する数字がどうなっているのか今はまだ知る由もない。「神のみぞ知る」といったところだがそれよりも今僕の意識を占めているのは窓の外に広がる白い景色だ。
今日は関東でかなりの雪が降った。高速道路は通行止めが相次ぎスリップ事故のニュースがタイムラインを埋めている。毎年思うことだが関東の人は雪に対してどこか楽観的すぎる。スタッドレスタイヤも履かずに雪道へ繰り出し立ち往生する車を見るたびにこういう日は外に出ないのが一番だと痛感する。 雪を舐めてはいけない。物理的な移動がリスクに変わる日は、家で静かに過ごすのが正解なのだ。
とはいえ今日は衆議院議員総選挙の投開票日。未来を選ぶ権利を行使するためにはこの雪の中でも投票所へ行かなければならない。幸いなことに住む場所から投票所までは徒歩3分圏内。雪道を延々と歩いたり車を出したりする必要がないのは単に恵まれているだけなのかもしれない。滑りやすい足元に注意しながら体育館の冷たい空気の中で一票を投じてきた。
20時を過ぎればテレビのチャンネルはどこを回しても選挙特番一色になるだろう。当確の文字が躍り誰が勝ち誰が負けたという喧騒が深夜まで続く。
けれどあえてそれを観ないことに決めている。一人の有権者としてやるべきことは投票箱に想いを託した瞬間に終わっている。その結果をリアルタイムで追いかけ一喜一憂したところで明日という一日は容赦なくやってくる。
明日の仕事のためにそして雪が残るであろう路面を慎重に歩くために。今夜はしっかりと眠る。騒がしいテレビの音を消し冷え切った体を布団で温めながらこの国の行く末を静かに祈る。
バトンはもう投げた。
2026年2月8日雪に閉ざされた関東の片隅で自分なりの権利を果たした満足感と共に深い眠りにつこうと思う。