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花粉、戦争、爪を切る【26/3/9】

スギからヒノキへあるいはスギのピークが深まったのか。

目の痒みに加え鼻水が止まらないという波状攻撃のフェーズに入った。一般的にヒノキはスギよりも粒子が小さく目の粘膜への刺激が強いと言われているが鼻へのダメージも決して小さくない。

この季節の不条理は一つの山を越えたと思わせた直後にさらに凶悪な次の山を見せつけてくる点にある。これから本格化するヒノキの飛散を思えば今の鼻水はまだ序の口に過ぎないのかもしれない。

 

 

イランを巡る情勢はついに均衡が崩れるところまで来てしまった。2026年3月米国とイスラエルによる空爆が開始されたというニュース。核武装という最終回答を持たれる前に物理的に排除するという軍事的な論理。

それが正解なのかあるいはさらなる地獄の入り口なのか。後世の歴史家がこの時代を絶滅の分岐点として記さないことを願うばかり。

指導者たちの振る舞いが常軌を逸しているように見えるのは世界全体が速度と恐怖に飲み込まれ対話の余地を喪失している証拠なのかもしれない。

 

 

一ヶ月以上放置した爪を切り指先が本来の感触を取り戻した。キーボードを叩く際のあの引っかかりのない軽快なリズム。早く切ればよかったという後悔とともに爪に刻まれた横線が視界に入る。

そして爪を切り落としたことで過去のストレスの記録は物理的に整理された。しかし線が入るほどの負荷が身体にかかっていた事実は変わらない。今は短くなった爪で現実という名のキーボードを軽やかにかつ慎重に叩き続ける。