休日の朝ガストの扉を叩いた時点で今日という一日の食の規律は半分崩壊していたのかもしれない。
運ばれてきたハンバーグとその横に鎮座するパンケーキ。ダイエットの天敵と分かっていながら朝の静寂と空腹はそれらを抵抗しがたい至福へと変えてしまう。当然のように昼食は胃に収まる余地もなくスキップされそのまま夜を迎えることとなった。
夜のメニューはタンパク質補給のためのプロテインとごはん400g。一見すれば質素な帳尻合わせだが朝の重量級メニューを考えればこれでようやくターンエンドを宣言できるかどうかという瀬戸際。
休日のファミレスがこれほどまでにダイエットの効率を削ぎ落とす場所であると再認識しながらもそれを仕方ないという一言で受け流そうとする自分がいる。
しかしただ無策で終わるわけにはいかない。胸の奥に溜まった罪悪感を消し去るためランニングシューズを履き外へと飛び出した。
わずか5km。トレーニングとしては物足りない距離かもしれないが何もしないよりは確実にマシであると信じて脚を動かす。だが現実は残酷。
数日前の脚トレの余韻あの執拗な筋肉痛は未だに消えてはおらず一歩踏み出すたびに重い衝撃が脳に届く。
罪悪感を燃料にした5kmのランニング。だが癒えぬ筋肉痛を抱えたままでの強行軍は肉体の修復という観点から見れば総合マイナス寄りの判断であった可能性が高い。
精神的な免罪符を手に入れるために物理的なリカバリーを犠牲にする。生身の身体はそうした不合理な感情の揺らぎによって動かされている。
明日の朝、筋肉痛が深まっているのかそれとも誤差として処理されているのか。
目をつぶるのが怖い。