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同じ仕組み【26/5/14】

映画館に入るといつも不思議に思うことがある。

あれだけ山盛りに入っていたポップコーンがなぜ気づけば空になっているのか。

 

映画を観ながら無意識に手を伸ばす。スクリーンに集中している間も指先だけは勝手にバケツの中を探り一つまみを繰り返している。ひと粒ひと粒は軽い。指で簡単に潰れる程度の存在感しかない。

なのに上映時間が終わる頃には、容器の底が見えている。

この感覚最近どこかで見た気がしていた。

そうか。ダイエット。

 

今、自分はアンダーカロリーを維持する生活を続けている。1日マイナス720kcal。数字だけ見ると大きく感じるが一回一回の食事で見るとやっていることは本当に小さい。

少し減らす。
少し我慢する。
少し歩く。

その程度だ。

 

だから時々こんな小さな積み重ねで、本当に変わるのか?という感覚になる。だがポップコーンと同じで問題は一回の量ではない。一つまみを繰り返すという行動そのものが時間をかけて結果を作っていく。

逆に言えば太る時も同じなのだと思う。

 

一回の暴食で急に変わるわけではない。少し多く食べる日を積み重ねその小さな余剰が気づかないうちに体へ蓄積されていく。

結局人間の身体は小さな差分の集積でできている。

 

もちろんダイエットしてるのに映画館でポップコーン食べるのかという意見はあるだろう。でもそれはそれだ。完璧だけを求め始めるとたいてい長続きしない。

 

むしろ最近は毎日体重を見すぎないことのほうが大事だと思い始めている。

英語に「見つめる鍋は煮えない」という言葉がある。ずっと気にしていると変化は逆に感じられなくなる。

 

ダイエットも同じ。

100g増えた減ったそのたびに感情を揺らしていると精神が先に疲れる。大切なのは正しい方向へ小さな行動を積み重ねているかだけ。

ポップコーンだって途中で何度も中身を確認しない。気づけば減っている。

だから今毎日少しだけ赤字を積むという行動そのものを信頼するようにしている。視線は体重計から外しておく。そのほうが結果として長く続く。

 

そしてある日ふと気づく。

「あれ、減ってるな」

映画が終わって館内が明るくなった瞬間、空になったポップコーンのバケツを見て驚くみたいに。

ダイエットもたぶんあれくらいでいいのだと思う。