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嵐の前の【26/6/1】

昨日は東京ドーム周辺に用事があった。

別に嵐のラストライブが目的だったわけではない。むしろ直前まで開催されていることすら知らなかった。

後楽園駅で電車を降りた時、最初に違和感を覚えた。

 

野球の試合がある日でもないはずなのに、人が多い。

改札へ向かう流れも妙に大きい。

「あれ?」

と思ったあたりでようやく状況を理解した。

嵐。

 

本来ならその時点で近寄らないという選択肢もあったのかもしれない。しかしこちらにはこちらの用事がある。目的地は東京ドームではなく家具フェス。

主たるミッションは家具選び。

マットレス、ベッドフレーム、布団。

人生の三分の一を預ける装備一式の更新である。

あれこれ悩みながら見て回った結果、無事に購入まで完了した。目的は達成された。

ただし金額もなかなかだった。

 

家具というのは不思議な存在だ。冷静に考えれば毎日使うものだから高くても当然なのだがレジで合計金額を見ると一瞬だけ脳が処理を拒否する。

そんなこんなで店を出た頃にはちょうどライブの真っ最中だった。

外にはものすごい人。

チケットを持っている人だけではない。

ドーム周辺には少しでも近くで空気を感じたい人たちが集まっていた。

本来は禁止されている行為なのだろうけれどファン心理としては理解できなくもない。

 

中に入れなくても、その場所にいたい。

同じ時間を共有したい。

好きなものに対する感情は時として合理性を超える。

ただ意外だったのは音漏れだ。

もっと遠くまで歌声が聞こえてくるのかと思っていたが少なくとも自分が歩いた範囲ではほとんど感じなかった。

最近の会場設備が優秀なのか、それとも音響設計の問題なのか。

期待して耳を澄ませていた人には少し厳しい環境だったかもしれない。

 

そして人混みを抜けて帰宅。

家具選びという一大イベントを終えた達成感に浸ろうとしていたところで現実が静かに姿を現した。

月2万円。

36回。3年間。

 

ライブ終演後の余韻よりも強烈な存在感でローンという現実が目の前に着席してきたのである。

もちろん納得して買った。

必要な出費だし睡眠への投資として考えればむしろ安いくらいかもしれない。

それでも数字として並べられるとなかなかの迫力。

昨夜はそんなことを考えながら帰宅した。