昨夜は全然眠れなかった。
少し寝つきが悪いというレベルではない。気づけば時計の針はどんどん進みとうとうラジオ深夜便を最後まで聞いてしまった。つまり朝の5時近くまで起きていたことになる。
何か強い不安があったわけではない。嫌な出来事を延々と考えていたわけでもない。スマホを見続けていたわけでもない。
本当にただ眠れなかった。
こういう夜は原因探しが始まる。疲労が足りなかったのか。昼寝の影響か。
ベッドが身体に合っていないのか。室温なのか。湿度なのか。
しかし考えれば考えるほど答えは遠ざかる。
人間の睡眠は意外と理不尽。
眠りたい日に限って眠れず起きていたい日は簡単に眠くなる。だから今は一晩だけで結論を出さないようにしている。
問題なのはこれが数日続く場合。
一日なら誤差。二日でもまだ様子見。三日続くと少し警戒。そんな感覚。
ただ今回はそこまで心配していない自分もいる。
経験的にわかる。今日はたぶん眠くなる。
自分の身体は昔から寝不足をあまり溜め込めない。
徹夜が苦手だった。
学生時代もそうだったし若い頃ですら夜通し起きているのは得意ではなかった。
無理やり起きていてもどこかで必ず落ちる。
結局睡眠不足の借金を身体が許してくれない。だから今回も同じだろう。
昨夜は支払いを先送りしただけで今日はその請求がやってくる。
おそらく強烈な眠気が襲ってくるはず。それを考えると少し安心する。
眠れない夜というのはその瞬間だけを見ると永遠に続くような気がする。しかし振り返れば大抵は終わっている。
昨夜もそうだった。
眠れなかった。それは事実。
でも朝は来たしこうして一日が始まっていた。
だから今夜もたぶん大丈夫だろう。無理に眠ろうとせず眠くなったら寝る。
寝不足を抱えた身体はきっと今夜自分が思っている以上に素直に眠ってくれる。そういう身体であることをもう何十年も付き合ってきた自分が一番よく知っている。