朝方まだ半分眠ったような状態でNHKラジオを流していた。内容はほとんど頭に入ってこない。ただ人の話し声をBGM代わりにしながら二度寝を試みる、よくあるあの時間。
その静けさを一瞬で吹き飛ばしたのが緊急地震速報のあの警報音だった。
何度聞いても慣れない。あの電子音は条件反射で心拍数を引き上げるようにできているのではないかと思うくらい身体が勝手に反応する。寝ぼけていた頭は一瞬で覚醒し「どこだ」「こっちは揺れるのか」と、脳が状況把握を始める。
震源は岩手県の方だった。自分の住んでいる地域に揺れは来なかったがNHKは全国放送なので対象地域かどうかに関係なく速報を流す。それが公共放送として正しい姿勢なのだろう。実際、情報は一秒でも早く伝わるに越したことはない。
とはいえ、寝起きの人間というのはずいぶん勝手なものである。
「朝から心臓に悪いなあ」
そんな感想が最初に出てきてしまう。本当に大変なのは実際に強い揺れに襲われた地域の人たちだというのに人間はまず自分の置かれた状況から考えてしまう。少し落ち着いてからニュースを見て「被害が大きくなければいいな」と思う。この時間差こそが人間らしいと言えば人間らしいのかもしれない。
最近は地震だけではない。
今度は週末に台風が接近するという予報も出ている。
まだ6月だ。梅雨も終わっていないし上半期すら終わっていない。それなのに今年はもう二度も台風の進路を気にしている気がする。先日も大雨で河川敷が水没し埼玉なのに海を見ているようだと思ったばかりなのにまた天気予報とにらめっこする日がやってくる。
最近の気候は本当に極端だ。
春らしい春は短く急に暑くなったかと思えば大雨が降りまた少し涼しくなる。その繰り返しで身体もなかなか順応できない。地震も台風も人間の力では止めることができない以上できることは備えることくらいしかないのだろう。
今年はまだ半分も終わっていない。
それなのにすでにいろいろな出来事がありすぎた気がする。残り半年は穏やかに過ぎてくれればいいと思う反面「きっとそんなに甘くないんだろうな」という妙な予感もしている。