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銀行との付き合いで投資信託を一本だけ契約している。
正直なところ普段はいくらになっているのか全然見ていない。
毎日値動きを気にしても仕方がないし長期で持つなら放置が一番。いわゆる気絶投資法というやつが自分には一番向いている気がしている。
そんなある日、一通のメールが届いた。
重要なお知らせみたいな件名だったので一瞬何事かと思う。
恐る恐る開いてみると「前日比5%以上下落したため臨時レポートを配信します」とのこと。
いや、いらない。
むしろ送ってこないでほしい。
そういうメールを見た瞬間に「え、そんなに下がったの?」と余計な不安だけが生まれる。
もちろん最近の株式市場を見ているから大きく上下していることくらいは知っている。ニュースでも散々取り上げられているし世界情勢を見れば何が起きてもおかしくない。
だからこそ、普段はあえて見ないようにしている。
長期投資なのだから日々の値動きに一喜一憂しても意味はない。
なのに5%下がりましたという通知だけが突然飛んでくる。
気絶していた人をわざわざ起こして「今ちょっと下がってますよ」と耳元で教えてくるようなものだ。
それでは気絶投資法にならない。
本当に必要なのは順調ですとも下がりましたとも知らせないことなのかもしれない。
積立設定だけ確認してあとは数年後に思い出した頃に見るくらいがちょうどいい。
短期売買をする人にとっては価値のある情報なのだろう。
でも自分のような放置前提の人間にとってはこういう通知は情報ではなくノイズ。
メールを閉じたあと結局評価額は見なかった。
せっかく気絶していたのだからもう一度そのまま眠ることにした。